日報

あるいは遺書

りゅう

着陸

最果ての風景


蠢く線


不安と期待が入り混じる


空と海の輝き


閉じ込めてはおけない


着陸する


強い日差し、砂埃


無数の色の生活


その中に入って


わざと一緒に揺れている


透明な風


勇敢な魂


上下も左右もなく


音楽に身体を揺らす


遠い窓辺


薄暗い影


編み物をする女の子


懐かしい珈琲の香り


まだ朝のやわらかい時間


光の振動をただじっと見る


優しい約束


便りが届く


もうすぐ行かなくちゃ


季節が変わろうとしている


境目が溶け合う


さざ波が鼓膜を揺らす


いつの間にか


膜の、皮膚の内側で


ようこそ赤ちゃん


丸くなっている


はっきりと形がわかる


過ぎ去ったことを何もかも忘れて


これから起こることもまだ知らない


そっと指先に触れてみる


この星の回転に合わせて


眠っては目覚める


今に驚きが君を包む