日報

あるいは遺書

りゅう

はみ出す


幾重にも重なった分岐


小さな窓辺


笑顔


太陽のような


それを食べる


悲しいリズム


扉が厳かに開く


後は憶えていなくて


淡い色の感覚だけがある


触れたい


想像する


確かにある


雨粒


夜と朝の交じり合うところ


声が届かない


解釈が揺れる


壊し合いながら


受容体を形成する


高いところから低いところへ


流れていくように


勇気がない


始まりを待っている


佇む影


あの歌を口ずさむ


大丈夫だと言う


何が大丈夫なんだろう


母親の腹の中でそれを聴く


目を閉じているのか開けているのかわからない


形が変化していく


まだ確かめてもいないのに


決めつけてはいけない


なんとなく後ろを振り返る


大きな影に飲み込まれる街