日報

あるいは遺書

りゅう

梯子

空中に浮かび上がる



魚になった気分


影を落として


音がする


大丈夫


この旅が終われば


またすぐに次の旅が始まる


今目の前に見えているもの


いる人


記憶の彼方でも


最果てでも


子どもの頃から変わらない


約束はしない


透明な風が吹き抜ける


0に近づく


呼吸のように


足首を水に浸す


新しい声


歳をとる


最後の木霊


とても小さく震える


5歳の迷子


粒子を目にする


二重螺旋の梯子


混ざり合うように


色が溶け出すように


ベランダに出る


夕焼けの匂いを覚えている


左手と右手で握手


あのぬくみをいつでも思い出すことができる


ここにいながらどこまでも行く


星の光を纏って


とても多くのものごと


可能性であるということ