日報

あるいは遺書

りゅう

長い夢

鳥の群れ


ぽつぽつと影


さっと横切る


屋上に昇れば


青い風


思いつき


水を飲む


背景は適当


行先も適当


何にでもなれる塊


泥団子


白い朝


どこかの家から声がする


天井の模様を眺める


静けさという音


100年後、1000年後


鉄塔がそびえたつ


長い帰り道


これ以上捨てるものがない


戦闘機が低く飛ぶ


約束はしない


偶然を信じる


太陽が落ちてくる


ねえ、と呼ぶ


身体中が水で満たされる


揺れるたびに光を屈折させる


空色の


魚のように


長い夢


幽霊の言葉


触れることもできない


ただ階段を降りていく


二重螺旋構造


ここにいるよ