日報

あるいは遺書

りゅう

速度

季節を跨ぐ


言葉を浴びる


細胞が反応する


青の奥深く


見ているのは誰?


朝日を照り返す


秒速30万kmで飛ぶ


繰り返すたびに


生まれ変わるために


最初に思いついたことをやろう


月の雫が


血管を伝って


心臓の内側を濡らす


昆虫の足音を聴く


ブランコに揺られては


遠ざかる


がたんごとん


柔らかいまま


空の底、海の果て


風を通す


未来の記憶


入れ替わって、また元通り


歩道橋を渡れば君の街


夕焼けを映す窓


ビー玉みたい


未完成の絵


変化してしまう


光を継ぎ接ぎする


ここにおいで


わたしの子


一瞬の中で忘れそうになる


精一杯手を伸ばす