日報

あるいは遺書

りゅう

光の匂い

相槌


雑踏の中で


心がほどけていく


夕暮れが近くなって


戻っていくような


煙草を喫む


黙ったまま


春の歌


言葉を使わずに約束をした


迎えに行かなきゃな


目を閉じて見る


ゆっくりでいい


作っては壊す遊び


確かめたかったから


その小さな手で


星を握っている


多分最初から繋がっていたのだと


心臓の音と一緒に


こわくない


歩道橋から見下ろす


街と地球が混ざり合う呼吸を


光の匂い


そうやって飛びたい


肌の色や声が好き


ちゃんと聴きたい


物語が終わった後に


始まった場所を知るみたいに


いつかまたそこに行きたい