日報

あるいは遺書

りゅう

いらない子

真夜中


いらない子


手を伸ばしたまま


固まる


記憶の底


目の裏の変な模様


はじめまして


どこから来たの?


鋭利な刃物


不安になって


夢中になって


壊れないように


優しくなるように


ようこその雨


貝殻をあげる


まだ死にたくないのに


教室の片隅で


夕暮れの跡をなぞる


曖昧なままで


言葉を使わない


約束をした


こんな風に


年老いて


鏡の中で目が合う


大丈夫だよ


諦めても


嫌われても


窓を開けて


ひとりぼっちの時に


やってくるもの


胎児の姿勢で


失った分だけ


季節が満ちる


ばいばい


最初に思いついた方にいく


どこにでもいける


何にでもなれる