日報

あるいは遺書

りゅう

待ち合わせ

目の裏に焼きついた輝きが


ゆっくりと滑って


太陽に手が届きそう


もっと小さなものたちを見たい


心臓の奥で微かに好きな痛み


まだ言うべきではない言葉も


見当外れのやさしさも


全部一回で愛せたらいいのに


一つ一つ


暗い穴の中


水の流れる音だった


きっと同じように


こんな風に窓辺で


照り返す


見ることによって風景を描く


もっと来て


頬を寄せる


温度を覚える


天井の木の模様とか


そんなのをじっと見てる


無の中で


火の中で


形を失くした後でも


そこに咲くもの


いつの間にか


私の内部は入れ替わる


髪切らないとな


何もないけど


路面電車に乗っていく


また一周してあの場所に戻ってきたら


待ち合わせ