日報

あるいは遺書

りゅう

雨が上がった


柔らかかった


もっと早起きできたらいいけど


自転車を漕ぎ出す


あの時のあなたは見るからに頼りなかった


欠片が冷たいから


シャワーを浴びよう


大袈裟なふりをして


脳の部位を浸して


100年前、200年前


遠ざかる


弛緩する感覚のために痛みを与えている


実験用のマウス


広がりは止まらない


素粒子


平気で過ぎていく


コーヒー飲んだりして


巨大な玩具


侵略戦争


ショッピングモールで選択肢を与えられる


蛍光灯の鋭利な光


誰かが誰かを思うことは


そんなにおかしなことか


夜の公園の記憶


虚しさの彼方に手を伸ばす


遠くの国に行きたかった


今度は間違えないように


そっと演奏する


諦めてもいいよ


行き場のない人はみんなここに来ればいい


火は静かに燃え続ける


時計が針を刻むように次の頁に進むだけで


それ以外のことを気にする必要はない