日報

あるいは遺書

りゅう

そっと毛布をかけて

どこにもない


仕方がない


急流


白い息


いつまで戻ればいい


影が追いかける


意味の迷宮


しっかりとした硬さ


あの中へ入る


誰かに何かを言いたいと思った


前頭葉を吸われる


意志を離れて


運ばれて行きたかった


列車を待つ


霧に包まれる


身体が遠くにある


煙を吸い込む


様々な広がり


関係のないものほど関係がある


そういうものほど暴力的に迫るから


水を流し込むように


息もできない


無重力空間で回る


目を閉じる


そっと毛布をかけて


怖い夢を見ないように


窓の外は冷たくなって


際限なく


入り混じっている


見ないようにする


覚えないようにする


飛行機が揺れる


ガタガタ


自由になりたい


勇気の出る歌


頓服薬に手を伸ばす


下の世界を見下ろして


光に憧れる