日報

あるいは遺書

りゅう

何もしようとしなくていいだろ


つま先から地面につながる


再び吐いた身体の残骸を緩やかに落ちる


背景の意識はまたあの日の濁ったループ


光を抱きしめて、幼い子供のように


ここにおいで、冷たい雨


不完全なまま輝くきらきら


だんだん橙色になって始まりと終わりの合図


鉛筆がすり減っていくように


ちゃんと最後まで使ってもらいたい


身を委ねる感覚、大きな波に


墓石は黒く冷たく


何か照り返す


飛行機が横切ってその音にしばらく呆然とした


生きていることが犯罪のような気がした


音もなく、大人しく


壊死した内部に悼みを捧げる


誰かの悲しみと少しだけ共鳴するならば


ここにいよう、ここで暮らそう


ひかりとかげりが入れ替わる


空と地面が反対になる


愛以外のことなんて


自動販売機で温かいお茶を買う


あの角を曲がって、踏切を越えて


またあそこからやり直そう


ぐるぐるぐるぐる同じ場所ばかり


コンクリートの雨の匂い


君の生活に触れる指が


響きのひび割れ


とてつもなく大きな


届かないよ


か弱いオルゴールは回り続ける


祈りがうねる


簡単なことだ


君の名前を叫ぶ、夢の中で


星が降ってくる


向こう側は大きく口を開けて


黄昏ていく


この小さな命を守らなければ


意味も理由もいらない


壊れながら移動していく


季節を追いかけていく