日報

あるいは遺書

りゅう

色がない

上辺だけの


毎日並ばないと


こんな森のままで


変な椅子が置いてある


鍵盤は5本の指にまとわりつくように


あなたはあなたを過ぎる


時計が奏でる音だけ


全然それでいいのに


揺れている


0に近づく


海がまだ吐いたら0


男とか女とかさ


空白に近づく


空いたら罪、死んだ魚のような虹を描け


頭の上に乗せて、とにかく


広い、広い、広い階段だ


よそ見をしている間に


今という瞬間に没頭していたい


兵隊のように


ざわざわとそれを捕まえる腕が太い


敵わない身体が固まる冷たい感覚、入り交じる


おかしな話、笑わせて


光が差すように異国の土を舞い上がる


枯れた花に向けて祈る言葉はないのか


だるい


消したい


鬱に映る窓の肝臓が悪くなっていく


顔色が悪くなっていく


もう全部やったような気になる


だんだん収縮していく、宇宙が


何になればいい


あなたが今もんどり打って


確かに転がるままそんな風を追いかけたら


手に手を掴んだらどうでもいいのになんでも


最後だね、さようなら、そうやって言って


桃を切る


始まればいいのに始まらないまま


全国の皆様にお届けしたいと思う


最後の力を振り絞って


いつかテレビで見たようなやつ


嘘だよ


飾れよ


死ねやガキ


大体もうこんな時間で


靴音だけが響く


凡庸であること


それがなに


ざらしになった彫刻


色がない


吐きたい