日報

あるいは遺書

りゅう

君の住む町から吹く風が

カフェイン


日々のひび割れに沿って


川は流れだす


美しい人


記憶を壊す


病気が治ったら


お墓参りに行きたい


それから、読みかけの小説を


弾む息


魂の抜け殻にそっと触れる


電車は通過する、定刻通り


数を数える


毎日詩を書く


どうでもいい夢


優しくしてもらいたい


目を閉じたままで


世界がわかったなんて嘘でしょ


温かい塊を抱き寄せる


染み一つない完全な白なんて見たこともない


いつもありがとう


はいといいえの間をいつまでもうろうろしている


自転車に乗って


トンネルを抜けたら海だから


君の住む町から吹く風が


まぶたの裏側を青く染める


死にたい


超えたい


今日も役割を演じる俺は偉い


いつでもいなくなれる準備はしていたい


暗闇のそばで


子供の頃生き物を殺したりして遊んだ


窓枠から光が


静脈と動脈の混ざり合う声


混濁していく部分


大丈夫、手を繋ごう


今は何も考えないで


空と繋がる


わたしはただの鏡だから


景色はどんどん後ろへ遠ざかる


変化してしまう


それでいいんだ


もう帰ろう


どうか君のいる場所が安らかな場所であるように


祈りは踊り、祈りは蠢き