日報

あるいは遺書

りゅう

反出生主義

少しでも役に立つ人間だと思われたかったんです


鏡を割る儀式


誰でもいいから自分以外の誰かになりたいと思う時がある


深い底の世界で


ふわっとなる感覚を探して


電線に止まっているカラス


もうこれ以上契約をしたくない


電車に乗る


静かなまま


大丈夫です


役割を辞める


沈黙の陽射し


あの優しさを何度も何度も執拗に求める


星の点滅


初めて宇宙に来たんですけど、宇宙って良いところですね!


裸のまま


沸騰する羊水


胎児の姿勢でなすすべなく


慣性の法則


死ぬまでここにいよう


トンネルを抜けたら海


もう完成しているパズルのピースを探し続けている


自転車に乗って


太陽が眩しい


記憶が緩んでいく


魂の抜け殻を見送る


重力が無ければ上とか下もない


食事と排泄、暇潰しに活字


禁止されていることほどやりたくなるでしょ


一部の図太い奴らを中心に社会が回っているような気がする


想像力の糸を伸ばす


ぬかるんだ泥に飲み込まれる


地球の匂い


反出生主義


存在の鳴る方へ


直感、仕事しろ


不安を乗り越えたかった