日報

あるいは遺書

りゅう

心の形

取り残された


魂だけ


それが好き


一番星


今日も暮れていく


季節の狭間に立っている


覚めたまま


閉じていく


祈りを食べて


こめかみに銃を


不安と吐き気


バラバラの認識を再構成する


どこにもいない


誰も知らない


まだ君に出会う前の


日々のひび割れにそっと


美しいとか醜いとかよくわからないけれど


子どもの頃に見た怖い夢を今も覚えている


ピアノの音


膨らんでは萎む


無限と有限を行き来する


誰かが誰かの息の根を止める


その瞬間をじっと見る


白い靄


脳みその襞


記憶ですらない


門を開く


四角い街


思考が監視されている


不可解な動作に慣らされる


所詮ただの電気信号


影はずっと昔に


もう奪われて


剥き出しの肌


寄り添うことはできますか


心の形がわかる?


行方不明の友達の墓


雨が降り続く


透明な膜に覆われて


ここにおいで


葉脈を水滴が伝う


何故かこうなってしまった


誰も悪くないよ


あの欠片は引き出しの奥に整理されて


ちゃんとしなくちゃと思う


思わされている?


どっちでもいいけど


夏が好きだった


水しぶき


細胞の奥が反応する


まだ生まれる前の音楽


一度も鳴らされていない音楽