日報

あるいは遺書

りゅう

わたしのために残された空白

かつてそこにあった


新しい


懐かしい


神さまの子どもたち


祀る


意味を重ねる


夜を泳ぐ


楽しかったね


耳をすまして


形が分かり始める


0と1の狭間に立って


どうしたい?


このまま


あなたはあなたのままで


どのようなルールも必要じゃない、今は


舟を浮かべる


愛という言葉を使わなくてもいい


台風の目


水に映る月


何を信じる?


手を重ねる


温かな彼方へと運ばれていく


それは遠くない


静かな祝祭


みなしごのゆりかごは優しく揺れる


渦巻く


仄かな光


最果てまで


やってくる、去っていく


無限の輪


虹をかざして


壊れるまで


あの人の思い出


グラウンドを駆け回る


物語ではない記憶


街は海の底に沈んだように


ただここに座って


通り過ぎる車の数を数えていた


アスファルト、土埃


そうやって繋いでいく


今日も、明日も、同じ


いいよ


金色の陽射しを浴びて


笑っていた


わたしのために残された空白


死を恐れないで


0は虚無ではない


今までのことだって


それほど間違ってはいない


回転に身を任せる


白い朝


今ここにあるもの、ないもの


捕まえて


羽根が開く、ようやく


自分よりも弱い存在を慈しむ気持ち


祈りと共に


可能性の枝は伸び続ける


柔らかく指し示す