日報

あるいは遺書

りゅう

早く大人になりたい

白を食べて


鳥が逃げる


友だちがいない


大きなざわめき


守りたい朝


破壊と再生


通り過ぎる


句読点


ねぎを刻む


両手をひろげて


鳴りやまない


その仕草


いつまでもそこにいるの


入れ子構造


酸素を吸引する


柔らかい身体


零れた花


正しい夢を見なくては


活字を目で追う


何度も何度も


気づいた瞬間すぐ忘れる


さようなら


それが何より大事だった


今日も一日が終わる


バラバラになっても


発熱する


逃れられない


もう戻れない


あの子の名前


夕焼け小焼け


浄化して


どうかして


丁寧に死んでいこう


深く根を張ったまま


何もなくなればいい


積み木を崩す


また飛行機が飛ぶ


ずっと響く


波打つ


持ってるもの全部捨てたい


携帯電話なんかべたべたして嫌


灰色と黒の中間くらい


お線香をあげます


過ぎ去った時間のために


あんなに歌うの好きだったのに


新しい季節が押し寄せる


誰とも仲良くなれない


再び


オルゴールのように


何度もねじを巻き


木の葉はひらひらと舞う


前提として痛みがある


その上に喜びとか悲しみを重ねる


淡く、淡く


大切にしてね


壊れないように


怖くないように


秘密にしておく


行ったり来たりして


溢れだすように窓を開けて


早く大人になりたい


冷たい光