日報

あるいは遺書

りゅう

果てまで

無駄だった?


命の揺らめきに身を委ねて


くらげのように流される


果てまで


深い青


また会おう


時間は伸び縮みする


意味のない数字の羅列


絡まった糸を解きほぐす白い手


なんだか少し肌寒い


金色の陽射し


あらかじめ用意されていた痛み


複雑になりすぎてしまった


魔法を見せて


早く迎えに行かないと


影絵のように


可愛い生き物


虹の輪の外から


誰も知らない静けさ


できるだけゆっくりと歩こう


この先誰とも出会えなくてもいい


身体が朽ちるまでは


空を仰ぐ


花の香り


こっちにおいで


その声のような不確かな


空気の密度を感じ取る


細胞を温かい水たまりに浸す


助けられなかった?


不意に強い風


頁がめくれて


無重力


目がない


光を知らない


奇形の一角獣のか細い鳴き声


深くて大きな窪み


詩を編む、それだけ


優しくて小さな力を信じる


欠片を出鱈目につなぎ合わせて


笑っている


そのまま溺れてしまいたい


混ざる


遠くからやってくる


懐かしい煙草の煙


忘れ去られた部屋に埃が積もっていく


淡々と時計の針


ここにいてもいいよと誰も言わないのなら


連れていこう


響きを拾いながら