日報

あるいは遺書

りゅう

汚されたい

夢を緩める


緊張をほぐして


不完全な流れに浸す肢


あなたの夕日が照り返す


雨の日の街


音もなく、大人しく


失くしていく


つらつらと、粛々と


もう体は動かない


それが何かなんてどうだっていい


トンネルを抜けたら


秘密を返して


0になるまでの間に


綱渡り


昨日見た夢をもう一度見る


頼りなく微笑む


過ぎ去っていくものは正しい


星を手のひらでぎゅっと捕まえる


影の声


積み木


友だちになろうよ


柳の枝が垂れる


どうしたいの?


命の気配


誘われるようにその中へ


蜘蛛の巣


もうすぐ夜


ページがめくれる


小さな吐息


ここはどこ?


宇宙の広がりに身を任せる


眠れ


灯火をたどって


かつてあったものが今はない


ちくたくちくたく


ふと気づく


何のための歌?


大きな樹


上へ、もっと上へ


欠片はきらめく、きらきら


汚されたい


汚したくない


黒い海の底へ


言葉は無力だ


確かめるように輪郭をなぞって


優しさだけが唯一の手がかりのように


今日と明日を紡ぐ動物


知らなかった、見つけた


ずっと廻る


笑顔を見せて


それを拾う


それを落とす