日報

あるいは遺書

りゅう

最果ての国で


宙に浮かんだ


歌のように


曲がる


似ている


心を開きたい


中に入るために


光と闇を入れ換える


剥がれていく


成長する


植物の意識


空に向かって


探しているもの


形のないもの


活性化する


さっきまで忘れてた


物語の鍵


温もり


誰かが誰かを


雨の日


泡のようになって


不思議


両手を拡げて飛ぶ


炎の揺らめき



美しいまま


軌道上を廻る


季節が通過していく匂い


何が必要?


約束のような形


少しだけ過去に戻る


小さな足跡


卵の殻を破って


木立のざわめき


何かが起きる


螺旋階段を下る


秘密のメロディー


虚無の穴


葉脈を伝う水滴


きらりと反射する


髪飾り


ブランコ


近づいては遠ざかる


静けさ、まどろみ


白い神の世界


意識の膜が震える


人間の言葉を忘れる


ひとりぼっちで淵に佇む


嵐の夜に


生まれては死ぬ


点滅


合図して


ここにいるから


耳を澄ます


ちくたく


胸を締めつける痛み


深い青


重力を失う