日報

あるいは遺書

りゅう

どこまで行くの?


なだらかな坂


温かな彼方


まだかな


まだだよ


いつもと同じような光


記憶を照らす


ある日


静かな悲しみ


友だち


この世界に繋ぎとめる思い


透明な形


やってきては去っていく


色のない底で


小さな約束を交わした


いつか失くすまで


あなたとわたしは似ている


口には出さないけど勝手にそう思っている


水の揺れる音


花を飾ろう


柔らかな死を暗示するもの


ゆっくりと通り過ぎる


亡霊


意味のない渦


沈黙を愛している


風が教えてくれる


何が起きても大丈夫


粒子の震えに同期する


意図的ではない音楽


誰もいない遊園地で遊ぼう


森へのパスポート


地球が何周廻っても


またここに戻ってこれる


てのひら


あつめる


たしかめる


最初の感覚


最後の言葉


再び帰る


最果てで待ってる


窓の外の風景は


長い時間をかけてゆったりと過ぎ去る


温かくしておやすみ


鳥や魚だった頃のことを思い出す


過去現在未来の束


どんなに遠くても


信じるために


深い青へ


落ちるように飛ぶ


誰か


聴こえますか


どんな時代にも


あざやかな喜びや苦しみ


欠片を拾って


パズルのピースみたいに


音もなくここにいる


一つ一つ


旅は続く


星を見上げる


自由に羽ばたく


きらきら