日報

あるいは遺書

りゅう

体を失くしたまま


君と踊ろう


水は


夢見る


彼方から


一緒にいこう


手を繋いで


煙になる


匂いを探す


役割が混ざる


森の声を聴く


可能性が満ちていく


外に出たい


風、風、風


虹の作り方


昨日と今日の境目で


朝日、夕日


揺らぐ


アルゴリズム


入れ子の宇宙


指先で接続する


透明な膜の中へ


迷子になったの?


優しさが嫌い?


夜にだけ咲く花


嘘と本当の陰影を感じる


目を閉じれば


儚い


蝶の国


いつも何度でも繰り返す



君の日々をそっと包む


秘密の歌


ずっと前から


わかっていた


鍵を開けて


回転するもの


窓の外


どこからか響く


ざわざわ


たまらなく愛しい


雨に濡れる


踏切を渡る


懐かしい未来に惹かれて


喜びと悲しみが弾む


じんわりと温かい


溶けてなくなってしまう


青く染まって


ゆるむ


鼓膜に流れ込む


意味を失った合言葉


誰もいない遊園地


両手をひろげる


心臓が震える


やっぱりここだったんだ


そしてまた物語が始まる


欠片を拾い集めて夏が過ぎる