日報

あるいは遺書

りゅう

風、風、風

一筋の光


廃墟の公園で


錆びついたブランコに揺られて


風、風、風


泡のように消える


信じなくてもいい


知らなくてもいい


あの匂い


あなたのことを助けたいと思う


小さな粒が中心に向かって集まる


海の祠


お願いします


静かに花は揺れる


気持ちいい


綺麗なまま


朝日、夕日


小さな愛しい嘘


蜘蛛の巣のように絡まって


手を繋ぎたい


一つになって、二つになって


もっとちゃんと伝えたかった


風の鳴る方へ


無音のざわめき


遺書を書く、つらつらと


バランスを取る、今日もなんとか


人差し指、指し示す


あの白さに焦がれて


水滴を落とす


波紋が広がる


今日と明日、その先まで


祈りの仕草


何よりも尊い


不安定の中で咲く


死の淵で


壊さないで


喪失は虚無ではない


命が命を食べる


確かな旋律


夜と朝が交わる


誰もいない街に佇む


どこまでも歩きたい


点滅する星


揺らぐ暗示


形を変えていく


点と線がひとりでに合わさる


網膜、鼓膜


季節を通り過ぎていく



支えられている


目を閉じて


目を覚ます