日報

あるいは遺書

りゅう

触れるために触れる

好奇心


葉っぱがひらひらと落ちる


夏の朝


ただ目を瞑って風を浴びる


ゆっくりと感じる


心臓が働く


柔らかい命


風景と一つになる感覚


見えなかったものが見えるようになる


鮮やかな色


最果てまで


渦を巻く模様


できるだけ良いことのために使いたい


ここにいることは間違いじゃない


大きな川の上にぷかぷかと浮かぶ


流れ


ゆらめきに同期して


呼吸は静かになる


消えそうな小さな虹



慈しむ手のひら


花瓶の花


ずっと匂いを探していた


見つけたの?


宇宙の振動


できるだけ遠くに行ってみよう


じゃあ、あの鳥が飛んでいく方へ


森は蠢いている


光の中に入った


空とつながる


まだ言葉になる前の鳴き声


子供になって遊ぼう


自分が誰なのかわからなくなるまで


触れるために触れる


ドキドキする感じ


降りてくる


溶けていく


「今」が何度も現れる


両手をひろげる


音楽になる


その許しを許したいと思う


意味を変える


やってきては去っていく


不意に気づく


でも言葉にはしない


そのままにさせておく


なんとなく浮かび上がること


本当は知っている


0は虚無じゃない