日報

あるいは遺書

りゅう

ひまわり

行かなくちゃ


誰も待っていなくても


指し示す



一つ、二つ


また季節を渡る


水の流れる方へ


光の射す方へ


記憶が溢れだす


今この瞬間のためだけに


アスファルト、土埃、トンネル、海


すべての揺らめいているものたち


喜びや悲しみ


また会えるかな


手を繋いで


小さな同じ形を探して


不思議


ぷかぷかと浮かぶ


オレンジ


優しい夕暮れ


目を閉じてバラバラになる


失いたくないものを失う時に


その悲しみが深ければ深いほど


すべては一つだったんだと実感する


秘密を分け合う


くすくす笑う


さようならの子どもたち


いる、いない、いらない?


でも、ある


淡く


泳ぐ


鳥のように、魚のように


歌う


信じる人も信じない人も


優しい人も冷たい人も


そのままで良くなる


限りなく、果てしなく、止めどなく、絶え間なく


夏の花、入道雲、蝉、風風風


抱きしめたい


罪とか罰もそのままで


わたしは、あなた


少しだけ窓を開く


少しずつ傷を癒す


ここに来れてよかった


そばにいれてよかった