日報

あるいは遺書

りゅう

0と1、それから

日々を見つけるために


歌がある


深い穴


黒い服を着た人々


水滴がこぼれる


花びらのように


窓辺に座って


雨を眺める


長針、短針


進んでいるのか戻っているのか


もうわからない


バラバラになる


離れ離れに


祈り方を知らない


光と揺れを思い浮かべる


素粒子になったつもりで


白と黒の間を泳ぐ


すべてが幻だったとしても


今ここにいることは間違いじゃない


少しずつ、少しずつ


今日と明日、それから


それはどんな色?


音の粒がはじける


丁寧に、交互に浸して


ふと気づく


できるだけ良いことをしたいと願う


一番近くにある小さなもの


逆さから見てみる


空に落ちそうになる


くっついては離れて


行ったり来たり、寄せては返す


0と1、それから


糸を吐く


もっと深い青へ


私たちは夜になる


君の胸の奥に夕日の名残を見つける


抱きしめて


匂いを探す


ブランコに揺られて


風、風、風


満ちる、欠ける、生まれて死ぬ


トンネル、海、どこから?


心臓に手を当てる


君の悲しみを縫いつける


点滅する星を頼りに


舟を浮かべて


言葉を探す


できるだけ淡く


宇宙の膨張に身を委ねる


物語を読み終えた後の


聖なる沈黙



帰るべき場所に帰りたい


双方向の力


不完全なまま


今ここにあるもの