日報

あるいは遺書

りゅう

君がもっと楽になれば


水の流れる音


誰もいない


命が命を食べる


虹の始まり


苔むした台座の上で


一つ一つ


空に捨てる


ここじゃないどこかへ


匂い



温かな彼方の気配


手を繋いだ


記憶には果てがない


心が壊れそうになる


安心の中に潜り込む


夜がゆっくりと凍る


左右


ふわふわとたなびいて


教えてあげたい


つまらない嘘


変わってしまう


砂時計を逆さにする


見ようとせずに見よう


息を止めたまま


屈折する光


膨らんでは萎む


神さまっていると思う?


時を超えて


戻りたい場所がありますか?


鏡合わせ


水面を渡る風


地球は廻る


喜び、悲しみ、好きな歌


つらつらと、粛々と


染み渡る


化学反応


音もなく、大人しく


満ちる、欠ける


体中を駆け回る


自動的に


次の時代へと


許されていたかった


罪をほどいて


両手をひろげたい


新しい何かがやってくる


胸の奥の扉の先


じわじわと締めつけられる


こっちにおいで


蝶のように飛んで


あなたが誰でも


あなたと共に


合わさって揺れる影


響きが伝わる


目を閉じて目を覚ます


今そこにある風景の中で


微細な粒子の震え


何を見る?


何を選ぶ?


何をつくる?


何を受け取る?


その手のひらに