日報

あるいは遺書

りゅう

虹の始まり、夢の終わり

赤ちゃんになってすやすや眠る


丸く、丸く


君の指先が嬉しい


白い虹の始まり


知っている歌


風に吹かれて


沈黙と沈黙は再び


匂いを探す


会いに行こう


灼けたアスファルトの上を舞う砂埃


揺られて、揺られて


日記帳の頁がパラパラとめくれる


未来から過去へ


ほどくもの


そうして海に近くなる


その呼吸と同期して


二重螺旋は上へ、上へ


こぼれた花は受け止めよう


意味を失うまでの間


一番小さな声を聴く


夢の終わり


点と線を繋いで


辿り着いた場所が


君のふるさと


再び帰る


天使が降りてくる


窓辺に座って


オルゴールの手紙を書きます


天に向けて響く


海の涙を封じ込めて


どうかご無事で


交互に、丁寧に、もう一度編む


できる、溶ける、街並み


祈りの言葉、光の歌


しとしと、雨が降る


透明な体


瞼の裏で目を覚ます


誰かが呼んでいる


萩野竜侑という記号を伝って


奥の方まで


頼りなく震える


愛しい粒子の回転


待つ


混ざる


ここにいる


手を伸ばす、指し示す


列車が通り過ぎて


鳥が飛び立った


複雑に絡み合いながら


成長する


時間をかけてゆっくりと


ここにおいで


君の笑顔が好きだ