日報

あるいは遺書

りゅう

無題

白い夕日


なくなった


凍る夜の歌


混ざったら


透明な声


体内に吹く風


記憶を受け取る


子供のころの君に会いにいく


ほどけていくのがきもちいい


トンネル、海、桜並木


遊ぶために遊ぶ


温かい水のゆらめき


あなたは誰?


損なう


空を飛びたいと強く思った


江ノ島水族館の海月


宇宙のどこかにはきっと


静かに震える鼓膜


硝子を沈める


手を離す


また生まれ変わるために


心が光で満たされる


役目を終える


歌ってね


そこにあるのだから


ごめんね


もっと弱くなりたい


伝えられない


慈しんだ日々


一つ一つ数える


魂があるとするならば


居場所が必要


抱きしめたい


誰も悪くなければいいのにね


傷や痛みを空に還すとき


また思い出す