日報

あるいは遺書

りゅう

弱くなる

柔らかくてふわふわとしたものを敷き詰める


アメーバだった頃から知っている音楽


天井に星を散らして


風船を飛ばそう


空の泉に沈む沈む沈む


皮膚の奥深くまで地球が染み込んでくる


鳴り続けるリズム


金色の雨が降る


どこでもいいからどこかに行きたいよ


君を乗せて


色褪せたアスファルト


通り過ぎる車の数を数える


4歳の迷子


時間旅行は続く


あの温度


手足はがらくたになり


天使がやってくる


火は燃えている


古い時計が刻む音に合わせて


身体中の力をほぐしていく


桜の季節


西陽の射す部屋で待ってます


コーヒーを淹れる


気づいた瞬間に泡になって消えてしまうこと


痛みは光に転換され


未来から過去へ逆流する記憶


君の声が好きだ


君の声に含まれる温度に抱かれて


海に行こう


もっともっと、弱くなる


このまま消えてしまいたい


オルゴールのねじを巻いて


風の立てる音を聴いてる


0と1の間で前進も後退もできない


五線譜の線路は銀河へと伸びていく


全部が終わった後の静寂に


ぷかぷかと浮かんで


置き去りにした約束を


迎えに行こう