日報

あるいは遺書

りゅう

西陽の射す部屋

彼の清潔な魂をどうか守ってください


身体の力の抜き方をたくさん知っていること


記憶の中にしか存在しない場所に行こう


透明な川の流れに足を浸して


流動的な神を手で掬いとる


僕は僕であることをいつでもやめられる


今日の夕飯何にしよう


雲が流れる


それぞれの善意や真実が無数にあり


眠っていた生き物たちが目覚め始める


心が開かれていく感覚を憶える


必要ないものや妨げているものを捨てよう


たくさん大事なことが明らかになる


まだ出会っていない友だちや子供たち


皮膚の下に埋め込まれた赤黒い五本の指


帰ろうよ


閃光のように弾ける何らかのメッセージ


僕の不安や怒りを誰かが少しずつ溶かしてくれた


空のカーテンを開けて光を入れる


五線譜の上に海の涙を落とす


龍脈の振動に合わせて街は蠢き続ける


見えるかい、聴こえるかい、歌えるかい、話せるかい


心の中の祠から声がする


これでいつでも祈れる


時空をすくい上げる七色の渦巻き


意味を超えた意味が君の人生を彩る


次のページに行く準備はできたよ


西陽の射す部屋で待ち合わせ