日報

あるいは遺書

りゅう

わすれる

太陽の下で


子供の頃の意識状態で


感受性の糸を交互に絡ませて


青い蝶の舞う方向へ


列車の横切るタイミング


口の中に甘い香り


心臓の中の部屋で泣いている人がいる


誰かが呼ぶ声が聴こえる


誰かが物語を語りかけようとしている


未だ知らない不思議な名前


静脈と動脈を交互に絡ませて


彼は彼自身の役目を果たす


天使が失敗の歴史を癒すように


木の葉が光の粒を食べるように


だから未来にいこう


君を迎えにいこう


魂の底で鳴っている音が今は聴こえる


それは常に大気を揺らしている


今こうしている間も


さっと反射する青い光


宇宙空間と向かい合って


順番に朝がやってくる


だんだんと夜に飲み込まれていく


どんな意味を付け足す?


どんな意味を取り出す?


歪な回転


世界は完成されていない


リズムがある


祠を建てる


忘れた後も思い出せる


消えた後も祈る


木漏れ日が降り注ぐ


遺跡になりつつある


蔦が絡まって


僕はあらゆる物事を成り行きに任せようと決めた


こんな風に変わり果ててしまうのなら


だけどそれをうつくしいと感じることもできるから


もうこれ以上言葉は必要ない


どうか君の最後に帰る場所があるように