2020-02-29 春を待つ 夜と朝が愛し合う 声や言葉は最初存在しなかった 地球の公転を肌で感じている 廃墟の教会で 粉々に砕けたステンドグラスが綺麗 君の小さな体から溢れ出した透明な悲しみが 世界中を覆って 街を空に沈める ふわふわとうつろうもの 金色の風 きらきらと光る埃 私たちはそれを 受け入れなければ 春の匂いが新しい生命を運んでくる 肌の下に張り巡らされた赤く脈打つ五本の指 振動する大地の上に 花びらが遊ぶ そうか、ねじれながら繋がっているんだ 息もできないほど湧き出すあたたかい水 さようなら はじめまして