日報

あるいは遺書

りゅう

羊水の温もりに似た

冷たい川を渡る

悲しみを持って

慈しみを持って

どこへ行く?

天国とか?

天使に会える?

伝えたいことがある

人々が通り過ぎていく

それをただ見てる

生活とかのために移動している

すべてがしっくり組み合わさってるというか

いいねって言いたい

指先一つじゃ今は足りなくて

発声したいです

くもくも

風がさらう

俺は死んだのか

迷子の子猫

色が見えるよ

透明な街

雫が垂れて

虹は音もなく現れていつの間にか消える

心臓の中の創造する場所

未来から過去へ進むストーリー

泣きたい時に泣き喜びたい時に喜ぶ

赤ちゃんになっちゃった

生まれる前はどこにいたのかもう忘れた

羊水の温もりに似たものを集める

羊水の温もりに似た音

羊水の温もりに似た顔

眠りの中で

この世界の始まりに触る

流動

白く記憶する

胎動

冷たい川を渡る