日報

あるいは遺書

りゅう

愛と慈しみに満ちた静かな生活

五線譜の上をゆっくりと季節が滑っていく

ぼんやりと朧気に見える白い影

何を喜ぶ?

何を慈しむ?

トンネルをくぐっていく

ぼくは覚悟を決めた

必ずまた君に会えるような気がしている

思い出せないような小さなことも

ポケットの中で

世界はまわる

あの青に溶けるように意識する

ぼくはここにいるのだと思う

どうか夜を嫌いにならないように

目を閉じて

あの鳥の軌跡を指でなぞる

空を食べる

人間は小さくてかわいい生き物だ

ぜんぶ間違いじゃない

歩いていこう

0と1の間をできるだけ数える

霧が晴れる

聖なる振動

素粒子よ踊れ

時計の針を戻すよ

ずっと歌いたいから

魂というものがあるとすれば

糸を紡いで

白く記憶する

青く呼吸する

オルゴールに合わせてまわる

螺旋階段

愛と慈しみに満ちた静かな生活

陰影

台所の音

心臓の中の部屋で会おう

僕たちは守られている

新しい記憶を刻む

精霊

光のノート

全部が揺れてる

君は正しい

命のために祈る

心の中に祠を建てる

ここはどこだろう

子供が笑う

あれとそれを繋ぎ合わせて

ぼくが何を信じていたのかわかった

流れていく車窓

意味はいらない

遠くへ