日報

あるいは遺書

りゅう

宇宙の歌

花を飾ろう

約束された場所へ

失った命のために祈る

白い影

青い街

夕陽が射す

僕たちは移動していく

よくわからない場所へ

大切にする

オルゴールを鳴らす

愛を発声する

僕たちは守られている

僕たちは選ばれた

夜と朝の狭間で

波だ

深く深く祈る

奥へ奥へ悼む

ランプが灯る

どれだけの時間歌ってきただろう

解けた糸がまた絡まり合って

なにを連想する?

何でも想像していい

爆撃機が通り過ぎた後

瓦礫の上に夕陽が射す

青い街

白い影

子供たちは帰る

帰るべき場所に帰る

幽霊たちは耳を澄まして

音のかけらを待っている

ぼくが生きていた時代

ぼくが歩いた道

ぼくが遊んだ街

全部に意味があるよ

やがて形を失って

未来も過去も失くして

光のスープになるまで

愛を発声する

もっと時間を呼吸する

風と熱のバランスを整える

幸せにする

大切にする

やがて生まれるだろう

なにが?

命に名前はない

静寂は青い

ここは宇宙

温かく穏やかな宇宙

全てがあるしなにもない

そういうものだ

ぼくが生きていたころ

君が生きていたころ

あの空を見上げたの?

あの青に向かって

次は何して遊ぼう

明日はどこか遠くへ行こう

一回しかない

僕たちは過去から未来へ進む

人間なんだから

星の光に集え

役割はいらない

今もあの街は生きてるんだ

青い

進む

好きな言葉

もしも羽根が生えたら

今もあの子は息をしている?

よかった

君の匂い

体温の痕

白い息をはずませて公園に行こう

僕たちには今がある

耳をすませて

どんな生き物の声も聴きたい

ほら

見上げる

神様のいうとおり

窓を開けて空気を入れ替える

草や花の匂い

大切にする

君は煙草を吸った

時は緩やかに流れていった

ただ真っ白な心で車窓を眺めて

この退屈を愛している