日報

あるいは遺書

りゅう

6時半に起きた。お湯を沸かし、豆を削って、コーヒーを入れる。村上春樹の「1973年のピンボール」を25分間声に出して読む。朝食、昨日の晩飯のトマト煮の残り。引き続き読書をしながら家の周りを歩く。文章に引き込まれて、30分ほどの散歩が一瞬で終わる。本物の孤独だ。
涼しい。朝晩は少し肌寒いほどだ。確実に秋の訪れを感じる。空気の中に悲しさが混じっている。現在進行形で人生が終わり続けている。扇風機は必要なかった。もう少しすると外出する時に何か羽織るものがいるようになるかも、という予兆があった。風邪をひきたくないと思った。

最近は休みのたびにHTMLとCSSJQueryで簡単なサイトを模写コーディングしている。今日もそれを進めた。PC一つで勝手にどこでもできる仕事を、ということで、詳しいことはまだ決めてないけど、webデザイナーとかプログラマーとかを目指すことにした。
25分間やって5分間休憩を1セットとして、4セット終えたら30分の休憩、というペースで進める。この規則的に小まめに休息を取る手法は、ポモドーロ・テクニックと呼ばれている。自分の中のADHD的傾向が、カラカラに干からびてくたびれるまで自分自身を許そうとしない、ということが往々にしてあるので、生活の中に規則性を取り入れる必要がある。
昼飯は天津飯をつくろうと思ったが、ご飯を炊き忘れたので、牛乳でトムヤムクンカップ麺をつくった。

明日は新桜台の居酒屋でライブをすることになっている。杉浦さんの企画。杉浦さんというのは、自営業で植木屋をやっている人で、たまにアシスタント的な立場でバイトさせてくれる。ひたすら草をむしったりゴミを集めて捨てたりして、昼はラーメンを奢ってもらう。行き帰りのトラックの中では、大体猥談をしている。弾き語りで音楽をやっていて、力強いピッキングで突然大きな声を出す曲を歌っている。その杉浦さんの企画で歌う日が明日に迫っているので、16時から2時間スタジオに入った。
とても調子がよく、声が腹から出やすかった。感情が歌に乗りやすかった。何故かはわからない。2日くらいオナニーをしていないのは、何か関係があるのだろうか。頼むからこの調子がライブの時に出てほしいと思った。

晩飯はドリアをつくった。毎日食事中にガンダムを1話ずつコツコツ見続けている。ファーストガンダムから始めて、ZZの29話まで進んだ。
奈緒が「網戸開いてるよ」と言って、俺が開いてるのにすかさず「開いてないよ」と言ったので、喧嘩みたいな雰囲気になった。

目を瞑って、死んだ人のことを考える。歌を歌っている時も、不意に意識の表象に浮かんでくることがある。死んだ人が一体どこに行くのか、気になる。