日報

あるいは遺書

りゅう

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

口ずさんで

体の中に 海が満ちる 猫の鳴き声 ひりひりして 風がびゅうって吹いた 欠けた月 雫が垂れる 小さな女の子みたいに 口ずさんで 春を連れてくる 謝らないで 年を取って 目の裏で陽だまりが揺れる 明日はどこか遠くへ行きたい その中に入りたい ありがとうと言う…

学び

右足、左足、交互に 一つ一つ覚える 夜から朝まで 昨日から今日まで 何もなかったように 大気の揺らぎ 昆虫の足音 カーテンの裏側で陽を浴びる 血流を感じる 命がくすぐったい 書き留めても、書き留めても 終わりがない できるだけ多く知りたい 雲が流れる …

水色の

ゆれる 信じていても 日直だから さんさんと光の欠片 池に飛び込む 決まっている こんにちは 何を伝えたいんだろう もう一度あの場所に 白と黒の葬列 家賃を払い続ける 間違っていた それすらも歌 透明な残像を呼吸して 肺の奥深く、響きに満たされる ここに…