日報

あるいは遺書

りゅう

そんなふうになるまで

 

得たものは

 

耳障りだ

 

意識が遠のく

 

誰かが誰かと同じだ

 

心細い

 

本当に一人だと思う

 

海の底に沈んでいく

 

誰も生きてない

 

変な模様がぐるぐる渦巻く

 

寄りかかっていないと立てない

 

揺さぶられて

 

抵抗しても意味ない

 

人は身体を鍛える

 

猫は屋根の上から飛ぶ

 

うつくしい

 

あの目を見たい

 

記憶が失われていく

 

ほらまた

 

眼球えぐりだす

 

汚い、寒い、うざい

 

何回同じことをやればいいの?

 

木が生える

 

うざい

 

不快なタオルケット

 

嫌になるほど力が抜ける

 

質量が足りないからコントロールが効かない

 

あの日の自分にもう一度会いたい

 

別に言うことないけど

 

光が曲がる

 

脳を押さえつけられる

 

不快だ、不可解だ

 

魚のように口をぱくぱくしている

 

過ぎてしまう、粉々になって

 

強い力で引き寄せられて

 

この星には重力がある

 

ドキドキする

 

物語

 

遮光

 

全部食べたい

 

うるさい

 

 

すごい速さで過ぎていくのは

 

本当のことだ

 

わからないから

 

小さい息で

 

浮き上がる

 

若いとか言われる

 

あなたの影を掴んで

 

引き剥がして

 

トンネルで歌う

 

記憶をなかったことにする

 

生きていくしかないからそうしてる

 

爪が剥がれそう

 

雲が千切れる

 

ストレスがかかる

 

戦闘が始まる

 

満月が割れる

 

全て平らになる

 

音の細部までわかる

 

夜と友だちになる

 

灯りを憂う

 

存在の中に入って

 

風の流れ方を読んで

 

くしゃくしゃになって

 

ただここに立っている

 

あなたの言葉をもう一度

 

思い浮かべている

 

苺だ

 

死んでしまえばいい

 

隙間から漏れる光

 

紙ひこうきは長くは飛ばない

 

うつむく花と話したい

 

あなたとわたしが出会うなら

 

その通りにしてほしい

 

 

てんとう虫を止まらせる

 

音楽を流そう

 

待ち時間が多すぎて

 

好きな人を思い浮かべる

 

バスは走り出す

 

広告の隙間を

 

影は滑る

 

大したことじゃなくても

 

誰にも届かなくても

 

深海の部屋で一人

 

あなたの太陽を思い浮かべる

 

ずっと後回しにされて

 

埃を被っている

 

キーボード

 

2番めの指

 

その名前

 

雪が降り出す

 

良かった

 

犬みたいに喜んでいた

 

確かにそこにいた

 

風景の切り取り方も違ってくる

 

誰かがやってくるまでここにいる

 

十字路

 

キリスト

 

持ち運べない記憶

 

切り刻まれて

 

ゴミ箱の中

 

炎のように

 

高いところへ

 

その数を見下ろす

 

命であると認識するまで

 

終わらない

 

止めどない

 

風邪をひいて

 

鱗が剥がれて

 

痛い

 

沈む

 

誰彼構わず

 

公平じゃなくする

 

虚ろなまま

 

空を抱きしめる

 

これは幻想のお喋り

 

速さを感じる器官がある

 

私はただ目を閉じる