日報

あるいは遺書

りゅう

歌を歌う

 

歌を浮かぶ

 

結び目をほどける

 

小さな村で

 

空を見上げる

 

それはわたしではないわたし

 

矢のように空間がねじれ

 

夜のように眩しい

 

花束と妄想

 

燃え尽きる前の嘘

 

また電話して

 

言葉が宙に浮かんで消える

 

どこにきたの?

 

どこからいくの?

 

戻れない未来

 

方向感覚を確かめる

 

そのメロディーを知っている

 

あなたの寝息を覚える

 

海が布のようにうねって

 

指で描けるものは全て

 

絡まりつなぎ合う

 

あなたの隣で

 

寝返りを打つ

 

息を数える

 

じっとしている

 

夢がさらうまで

 

白い肩

 

よくわからない場所に迷い込んで

 

この身体の果てで会いたい

 

濡れながら

 

揺れながら