日報

あるいは遺書

りゅう

そよ風


日記


思いつく


思い出す


簡単な夢


カーテンが揺れる


ぱたぱたと倒れる


小さな耳鳴り


かさぶたが剥がれる


思い出せない


確かめられない


戻る途中


怖さを抱きしめる


屋上の青空


微かな季節の匂い


待ち合わせ


昔の紙


挨拶


大切


さようなら、嬉しい


森の中で


折りたたむ生活


ちゃんとしている


あなたを待っている


ここにはないさざ波


気流に乗っかって


目で合図する


まっすぐな光


伝えなくてもいい


ほどけながら乞う


誰かの気配


遠ざけては近づける


ふっと軽くなる


どこにもいない


目の中の景色


土埃