日報

あるいは遺書

りゅう

声がする


途切れ途切れに


全部を包む


戦争が始まればここも


電気を消す


パラパラとめくる


記憶が壊れていく


どこにもないもの


誰かに会いたい


行かなくちゃ


階段が出現する


あんな暗い底の方へ消える


白い景色


今日は雨か


線路が続く


規則正しく


言葉がずれ出す


炎の温かさ


自由になりたい


今日の風を知りたい


星が落ちてくる


音楽を奏でる


別れの挨拶


次々に泡が昇る


何を変えたかったんだろう


今はそれを知りたいと思う


満たされている


普通の日々、普通の響き


声がする方へ


避けられない


戻れない


ボールが転がる


カタカタと揺れる


絶え間ない振動