日報

あるいは遺書

りゅう

からしな

粛々と回す


命だから


窓を開けて


嫌いな朝


一人で行く


誰でもそう


知らない歌


手を伸ばしたまま固まる


子どもの夕焼け


逃げるが勝ち


平気です


透明な層まで


今まで言われた全部の言葉を


持っていきたい


新しい長靴で


水たまりを踏む


空を滑る


鳥の影


電線が目の中で


絡まってはほどける


石ころを蹴りながら


内に帰る


からしなをむしゃむしゃ食べる


ありがとう、そして


目を閉じて、目を開ける


戻れなさを愛している


風がびゅうって吹く


死ぬ前に出会えた


同じ場所に同じ傷


勇気出したい


チャリを漕げ


温もりの方へ


恥ずかしい過去も


丸ごと飲み込んで