日報

あるいは遺書

りゅう

いみじくも


意味もなく


人差し指


冷たい爪


文字をなぞる


弦の上で踊る


照る


はらはら、ひらひら


裏側から


体の中


真っ逆さまに落下


そこにいたのだ


動きと蠢き、その差異


ふと雫が垂れる


お願いします


あなたは好きなだけそこで


日向と日陰の境に立って


有機的な心


確かめるみたいに


黙って見ていよう


昨日の記憶


春を連れてくる風


息をしている


たまに耳鳴りの音量にびっくりする


似た者同士で憎み合っていたくない


踏切の閉まる音


分岐していく


平然と白い朝


花だって咲く


最果ての柵


見なかったことにして