日報

あるいは遺書

りゅう

早く行かなきゃ


植物の匂い


食べるだけ


小さな身体で


朝を零していく


延長線上に繋ぐために


照らす


皮膚と皮膚をこすりつける


因果関係を見失う


道は腐って落ちる


大丈夫、きっと、今はまだ


大丈夫と口にした瞬間から大丈夫じゃなくなるから


海を口に含んで


落ちていくように喋ろう


果てがない


あなたの責任じゃない


同じ痛みを何度も繰り返す、バグってるから


大切な人を大切にする


歩幅を合わせて


摺りガラス越しの太陽


いなくなる前に


冷たい頬を寄せた


街は自ら壊れ始めた


土から養分を吸い上げて


どこかを目指している


目に見えない小さな命


変えてしまう


祖母が泣く


孤独が来る


それをしっかりと抱きしめて、離さないで


現在地を知るために


水が動きを止める


爆撃機は飛び立つ


届けられなかった手紙を残して


倉庫の中でかくれんぼ


細胞に堆積した時間


あと何回君に出会える?


もう一度朝の中に行く