暗闇の毛布
雨
何も見えてない
もっとちゃんと普通にしてたい
もっとちゃんともこもこしてたい
光
白けたまま朝
感じが違う
容れ物を間違えたまま
小さな歌を歌っている
変なの
どこにいるの
冷たさがやってくる
背丈よりも大きな
どんな言葉があり得るだろうか
揺れるのが好き
何も感じ取れない
橙色に指を浸す
位置を教えて
もう誰とも戦いたくはない
勝手に自転車に乗る
鉄格子から君を見上げる
超能力開発に勤しむ
届かなかった声は
気流に飲まれて
放置された文明みたいになる
雨が降ったり
晴れが降ったりして疲れた
透きとおった水の上を
できるだけ音をたてないように進む
君は君の迷子を飼う
暗闇の毛布
言いたくない
見ないで
突然時間が終わっても
そのことに気づくことはできない