日報

あるいは遺書

りゅう

無題

聖域


滴る


赤い雨


砂浜で貝殻を


沈む


見失う


時計の針を戻す仕草


まだ子供のような


匂い


新しい世界を待つ


取り返しのつかないほど混ざる


君の悲しい気持ちを大切に扱う


深海の部屋


どこからか降る


光の粒を見上げる


意識の中を歩く


神さまに会えるといいね


小さな約束をした


命を分け合うように


名前も知らない友だち


会いに来てくれてありがとう


冷たくて温かい


ファンタの泡


まだ淡い身体


諦めてたけど


午前の陽だまり


しんと透きとおる


機械仕掛けの街


窓の外


君の未来が、過去が、


やわらかく満たされるように


静かな祝祭


誰かの影


道に迷った言葉を連れていこう


金色の風を大きく吸い込んで


漏れる吐息


ただ身を任せて運ばれる


誰もいない


逆さから見下ろす虹


トンネル、海


一緒に遊びたい


どこまでも、どこまでも


遠くへ、遠くへ


誰も止められない


心地いい


ざわざわする


太陽の欠片


小さな震え