日報

あるいは遺書

りゅう

人間は自分が動物だということを忘れがち

頭の中を温めているゾンビとその家族の絵が語りかけるはずだった未来に対する過去の風景をぐちゃぐちゃに塗りつぶすということがどういうことか理解しつつある、鮮やかなスピードだ、ゆるやかなメルトダウン、背景がぼやけて対象がより明確に主張をする、絶対に間違っていないということをはっきりと告げる。結局はわけがわからないし、身体の一部が欠けている、脳内の出血がだらりと垂れ下がっていながら追い越していく黒いムカデの足が、眠りながら語る、速い、もう崩れ落ちたい。移っていない、何も豊かではない、くるりと向きを変え、ぼかしていく日常の風景が素敵だった魅力的だった鮮やかな肉体だった視線が交差しながらそこに時間という芸術を付け加える、絵の具を落とす、涙と肉の塊、むき出しの。覚えていないこととその輪郭とリバーブ、依存症、迷いがないしただ抱きしめている温度の戦争、愛の、自尊心の、段階的に、悪い癖、嫌だったことその中身体の奥からわきだしてくる熱湯をかけてただれた皮膚の変型、顔面から顔面へ音速で乗り移って、小さな命が宇宙の中で無限の漂流を続けながら友達を探す、ただ友達だけをその応答だけを台無しにしながら踏み越えてただ待っているという行為は馬鹿げているに違いないし生き物としての弱さを抱えている、どうしても、どうしようもなくただ場面は転換しながら、空になりたいなあ、ああ空になりたいすぎる、つまらないですねあなたという存在は。呪詛。古来から受け継がれたネガティブなイメージ、うるさいくらいの冬の感じが変な色に染まりながら呼吸困難の極限状態をイメージ、塗り替える、正しくも正しくなくもないし人間は自分が動物だということを忘れがちである。また心の中にビルが建つ。震える弱さと震えない弱さ、海の生き物と海の死体、パレットとパレット、ぐるぐる渦巻く面白いノイズ、面白い光、路上生活者の憩い、さあ覚醒だ。トンネルを抜けて、またトンネルを抜けて、ものすごく小規模な、ものすごく局地的な戦い、そしてそれ以前の時代。テレビの中に入ろう、そして冬の夜空を輝かせている、どう考えても手足がだらけている、上手くいかない日々のままの顔がなにかを伝えるのはどうしても満足できない時の食事の不十分な空白の感覚、伸縮性がある、前方へ、後方へ、ランダムに。トリガーが止まらない、原因と結果が飽和して、ぼくは求めない、皮膚が乾いているから、空気中で溺れない練習をする。暴力的な自分の姿を絶えずイメージするしかやることがなくなってしまったとき、そこには紛れもなく神の意志が働いている、そしてぼくは空白の一部でしかなく、地球がまるごとおさまるほどの巨大な鍋で、ぐつぐつと調理されるだけ。童貞乙。自分が舞台の上に立っていることを忘れるんだ、あまりにも酸素が多すぎて。