日報

あるいは遺書

りゅう

必要なのは愛っぽいものを愛だと言い切ってしまう勇気ではないのかい

どう考えても空が眩しすぎて、もうそれしか考えられない。巨大なものと巨大なものをぶつけ合って、その衝撃波で遊んでいる。金色の柔らかい粉が体内に侵入して、男の子と女の子は溶けている。透明感がある。本当に全ての記憶を失ってもいいような気がしてきて、もはや目を閉じていても見える。この始まりの中でメロディーがメロディーをしていて、ぼくは靴紐をむすんで、ガラス玉の中で閉鎖した生き物の命を助けてあげる。夜と仲良くなれないけどどうしたらいいかなって相談してみた。朝は夜のこと知らないんだ。まあいいけど。悲しくなってくるよ、完璧に角の取れた痛くない悲しみ。細い道を通って、どんな道も知っているから、近道をして、駆けていく。学校に行く子供がいる。良いことを絶賛しなくていいし、悪いことを悪いと言わなくてもいい、ただそこにいるだけでいい、マジでそれだけでいい完璧に。顔がたくさんあるけどそのひとつひとつを認識しなくてもいい。触られると魔法が溶ける。明日は風を吹かせて闇の中に閉鎖した粒粒をきちんと食べて何がどうなってるのか把握できないままアルバイトをしたりバンドをしたりしていて、力強い声が突き動かすように。彼方まで飛んで行きたい、喜んでいる目に見えない妖精が、ぼくと話をしてくれる。言語を介していないけどわかる時はわかるし、ギターの声が聴こえる人もいる。眠ってしまいそうだけど眠っている時も活動しているから、映画のようにカラカラと機械的に回して、その中で一番邪悪なものを救ってくれ。俺はキリスト教徒ではないけれど、俺は仏教徒でもないけれど、切り離されているような気がするけれど、精神的な面で神々しいし、奇跡を信じているから俺はドリームポップだと思う。だから繋いだものは、細く淡い線の上で、なんだかごちゃごちゃしながら、結局は繋いだまま、見えなくなるけど。病室の人が窓の外を見るその瞳の世界。呼んで、読んで、呼んで、悲しい球体が軽くなって、地球の上を飛び跳ねる。自分自身の重力で潰れてしまったその悲しい黒い球体が。救われたい虫がいる。故郷はゴミの中で宇宙について興味がなくて、好きな食べ物はカレーライス。ランドセルが肩に食い込んで仕方がなかった。意味もなく道を走って、学校に早く着きすぎたりしていた。学校のことはそんなに好きじゃなかったけれど、家に一人でいるよりは遥かに良かった。もうすぐ息も白くなってくるだろう、俺は風を読んでいる。そのままで、変化して、表層に踊らされてピエロのように、笑ったりしなければならない。この日差しの中だったら、どんな音楽も良い曲に聴こえるよ。苦手な時にどんな風に過ごせばいいのかずっとわからない。盛り上がりたい。日々の夢の口に飲み込まれても何も感じないから何も気付かない。景色だけがめくるめく変わって風の色が、ほら、こんなにも。専用のジェットコースターをつくってくれ。誰もいないテーマパークで一人ではしゃいでいたい。朽ち果てるワンダーランドで、一人で壊れていたい。朝から夜まで楽しい。変わる変わる壊れるあなたの欠片を壁に突き刺して、日差しの角度で反射させて、その不思議な模様をずっと眺めているんだ。愉快な朝。自分が喋っているような感じがしない。友達はいます。船の上に乗ってどこまでも不気味な水の上を、ぷかぷか光くるくる光、わかっているかい、見てるものや聞こえるもの、その間というか、狭間の隙間に上手い具合にはまり込んだ、影の人、の、臓物の活発な活動。モチベーションを上げて気張ってこう。ひたむきな汗が誰かに勇気を与えている。与えられた勇気を有効活用しなければならない。周囲の人々を不幸にしてしまって本当に申し訳ないと思っている。太宰治が自分の小説に死ねと書いている。とにかく流れていくからどうしようもないその混ざった線に、酔わないで、もう何も見つけないで。予感がしているよ。6つ目の感覚で、目の前の空を。きっとここにいる人間たちの全ては美しい歴史を背負っている、なあ、それを信じるのか、そのかなりパンチのある真実を、受け入れるのか、食べられるのか。生まれてくるベイビーにようこそと言いたい、あくまでもそういったちゃんとした大人でありたい、そういった面では。生活がちゃんとできる予感がしている。というかむしろ溢れている。太陽と婚約して、汚い液体を全てぶちまけた。人を何人も殺したテロリストが恋をしたとして、お前はそれを止められるのか。よく見ると雲は流れている。ぼくは覚醒していたい、覚醒剤を使わずに、ぼくはリラックスしていたい、ヘロインを使わずに。国と国がはしゃぎ回り狂っている。ひまわり畑から生まれた虫になりたい、そして大人になって、故郷のひまわり畑の素晴らしさを、居酒屋で、人に語りたい。大人になれるかな。30代になれるかな。今から不安だし、今でも不思議なんだ。全部夢なんじゃないかって毎日思っているよ。必要なのは愛っぽいものを愛だと言い切ってしまう勇気ではないのかい。あとアハ体験。全ての性交渉から季節感が失われようとしている。だから今行き先のない電車に飛び乗って、心の海を見に行こう。化け物のような波が優しかった。押し寄せる記憶の群れは秩序を欠いて、そんなものでもぼくは大切だった。人間と人間が手を繋ぐ時、雨降りの教室の窓からぬかるんだグラウンドを眺めて、冷たさの中のささやかな温かさを探した。今日も誰かが何かを感じている。透明な神経が空に広く張り巡らされて、薄く反射した太陽光がどこかで見たことのある模様だった。君の気持ちは全くわからないけど、共通点を直感的に察知して、黙り込んだ。愛してるとか言わなくてもいいから、もうずっと好きなことをしていてほしい。笑ってしまう。夜が音を立てて崩れ去って、帰り際に終わりですというか細い声が聞こえた。しとしとは続く。欠伸の間から声が漏れ聞こえて、だらしない時間が映画のワンシーンになって、子供達は今を楽しんでいる、それを窓からずっと見てる。眠くなってそのまま寝ちゃってもいい、っていうのは、本当に、良いなぁ。まぶたの裏で思い出すのは、あの汗の綺麗な飛沫。どうでもいいものとどうでもいいものが繋がって、どうにもならないことを、根底から揺さぶっていく。太陽の優しさには容赦がない。太陽は今日も蠢いている。