■
ゆっくりとそれを知る
あるいははっきりと
発狂するのは簡単
そんなものはもうすでに余分にある
電車が動く
都市が回転していく
雨の朝
萎んでは膨らみ繰り返す
愛する人の隣にいながら
どうしてこんなに孤独なのか考える
ドトールで時間を潰す
こんな風になりたくなかったのだろうか
周囲の人に遠慮して咳を我慢している
外で風がそよぐのが見える
温かい空気によって隔離されている
それは素晴らしいことだ
良いことだ
言葉は言葉のまま湯気になって消える
今からおしっこ漏らしたっていい
でも俺はまだその先を想像する余地があるから
それが余分なものであるという意識
何度も繰り返すのを嫌というほど見てきたと思う
でもそれは本当だろうか
俺は犬なのか
だとしたらその意味を考える必要もないのか
心臓がおかしい
思考が分断する
買い物して帰る